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チタン合金加工の技術革新と品質向上への取り組み
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チタン合金加工の技術革新と品質向上への取り組み

チタン合金Ti-6Al-4Vの加工において、新しい工具選定と切削条件の最適化により、加工効率を40%向上させることに成功しました。

投稿日
著者
技術部 佐藤主任
読了時間
6

チタン合金加工の技術革新と品質向上への取り組み#

はじめに#

チタン合金は、優れた比強度と耐食性を持つ材料として、航空機や医療機器分野で広く使用されています。しかし、その加工は非常に困難で、多くの製造業者が課題を抱えています。

当社では、Ti-6Al-4V(チタン6アルミニウム4バナジウム合金)の加工技術向上に取り組み、大幅な効率化を実現しました。

チタン合金加工の課題#

従来の問題点#

  1. 1
  2. 2

    工具寿命の短さ

    • 高温での加工により工具が急速に摩耗
    • 頻繁な工具交換によるコスト増
  3. 3
  4. 4

    加工硬化

    • 切削熱により表面硬化が発生
    • 次工程での加工精度に影響
  5. 5
  6. 6

    切りくず処理

    • 長い切りくずが工具に絡まりやすい
    • 加工面の品質低下
  7. 7

技術革新のアプローチ#

1. 工具材質の最適化#

| 従来工具 | 新開発工具 | 改善効果 | |----------|------------|----------| | 超硬K種 | CBN焼結体 | 寿命3倍向上 | | TiNコーティング | DLCコーティング | 摩擦係数50%減 |

2. 切削条件の見直し#

最適化後の加工条件:

  • 切削速度: 120 m/min(従来比+20%)
  • 送り: 0.25 mm/rev(従来比+25%)
  • 切込み: 0.8 mm(従来比+60%)

3. 冷却システムの改良#

高圧クーラント(100bar)の導入により:

  • 切削温度を200℃から150℃に低減
  • 工具寿命が2.5倍に向上
  • 表面粗さRa0.6μm以下を安定達成

実証結果#

加工効率の向上#

成果サマリー

加工時間: 40%短縮

工具費: 60%削減

表面品質: Ra0.4μm達成

不良率: 0.1%以下

品質データ#

寸法精度の改善:

  • 真円度: ±0.003mm → ±0.002mm
  • 表面粗さ: Ra0.8μm → Ra0.4μm
  • 硬度分布: ±5HV → ±2HV

顧客からの評価#

"

「従来は他社で加工困難とされていたチタン部品を、 タケパーツファクトリーさんでは高精度・短納期で 対応していただけました。技術力の高さを実感しています。」

— 航空機部品メーカー A社 開発部長様

今後の展開#

適用範囲の拡大#

  1. 1
  2. 2

    医療機器分野

    • インプラント部品
    • 手術器具
  3. 3
  4. 4

    宇宙航空分野

    • ロケット部品
    • 人工衛星構造材
  5. 5
  6. 6

    化学プラント

    • 耐食性部品
    • 高温環境部品
  7. 7

技術開発計画#

  • 2025年度: 複合材料(CFRP/チタン)の同時加工技術開発
  • 2026年度: AI予測による工具寿命最適化システム導入
  • 2027年度: 完全自動化ラインの構築

まとめ#

チタン合金加工の技術革新により、従来困難とされていた加工を効率的に実現できるようになりました。この技術は、お客様の製品開発力向上と競争力強化に貢献します。

チタン合金加工でお困りの際は

図面をお送りいただければ、無料で加工性検討・技術提案いたします

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